「文章術の本を読みたい!」「どの文章術の本がいいかわからない?」
そんな悩みを解決できる本『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』発行元 日経BP
ベストセラー名著100冊の中から共通項目をまとめ、文章術には何が重要かをランキング形式で読めます。
また、基本の文章上達方法を例文から習得し、仕事・ブログにも応用できます。
さらに今回は、著者 藤吉豊さんと小川真理子さんの作成秘話を盛り込んで、ご紹介します。
4月5日 ブックオリティ主催
【オンライントークイベント】出版業界では知る人ぞ知る、敏腕ライター(藤吉豊・小川真理子)が教える
「伝わる文章」の絶対ルール40! から、作成秘話を入手しています。
30年前から知り合いの著者
著者、藤吉豊さんと小川真理子さんは、30年前に同じ編集プロダクションで働いた仲間。
編集プロダクションでは書いて覚える。徹夜は当たり前。
体育会系の会社だったそうです。
その後藤吉さんは、編集プロダクションを辞め、35歳まで雑誌編集長。2001年にフリーライターへ転身
小川さんは、編集プロダクションを退社、結婚、主婦へ。
たまたまブックフェアで昔の編集プロダクションの人に会い、ライターの仕事を紹介され、仕事に復帰。フリーランスへ。
現在は、株式会社 文道 「書き方を教える会社として」藤吉さんは代表取締役、小川さんは取締役です。
順調にライターの道を歩まれたお二人ですが、編集者、ライターを始めたころは苦労もあったそうです。
小川さんのお話の中で、
入社2つ目の会社で「おまえはライターに向いていない!」と言われ、泣いたこともあった。
「もう書けない!」が口癖で、長文を書くのが大変だったなど。
最初の頃は、藤吉さんと小川さんも苦労があり、悩みながらライターの道を進んでこられたのだと感じました。
では、本書にはいっていきます。
精読に時間をかけた1年半
今回紹介する『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』は、初版6000部。
2021年4月現在 10万部を突破。発売3カ月でベストセラーになっています。
調査された100冊の本の選考について本書の中でも話されています。
- 「書き方」「伝え方」をテーマとする書籍
(書くこと=コミュニケーションと考え、 「コミュニケーション」も含める - 「平成元年以降」に、紙・電子書籍で刊行された書籍
(時代とともに「求められる日本語」が変化する可能性があるため) - 「ベストセラー」「ロングセラー」の書籍
(より多くの人に受け入れられているルールを収集するため、販売部数や書籍への評価を踏まえ選考 - 昭和以前に刊行された書籍でも、影響力が大きいものも含める
- 歴史に名を連ねる文豪、ベストセラー作家が書いた文章
お二人とも100冊の選考がとても大変だったと言われています。
この本のコンセプト
「一流ライター(コピーライター)、作家、ジャーナリストの多くが身につけている書き方のコツを1冊にまとめてみよう」
「『文章のコツ』として、多くのプロが大切にしているルールから順に、身につけてもらおう」
『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』はじめに より
ランキング形式の作業
ランキング形式を生み出す作業を以下のように話されています。
- 100冊の本を二人で50冊ずつに分け、それぞれが担当し読む
- とにかく読む、精読
- 読みながら共通のノウハウ(本の中で「これは大切」と書かれたコツ)を見つける
- 共通のノウハウの所に付箋を貼る
- 書き出し、同じテーマごとに分ける
- さらに二人が書きだした共通のノウハウをランキングにする
藤吉さん、小川さんは、読みながら共通のノウハウを書きだすのが、本当に大変だったと話されています。
この作業、想像するだけで疲れそうです。
だからこの本を読み、ノウハウを書き出し、まとめるまでに1年半かかっているんですね。
では、なぜ「すべての人に身につけてほしい7つの基本ルール」が7つなんでしょう?
100冊の本の中で、主に共通項目が7つまでに集中していたこと。
7つから8つまでの集計数があまりに違っていたので、重要なのは7つまでと判断されたそうです。
今回、藤吉さんと小川さんが目新しい・重要だと感じた共通ノウハウをご紹介。
ポイント
・文章の見た目が大事
・とにかくたくさん書く
・接続詞を正しく使う
第3位 文章も「見た目」が大事
Webで見られることが多くなった現在は、SNSやブログを書く人も増えています。
空白のない文章ばかりのページでは、読んでもらえない。
- 余白
- ひらがなと漢字の使い分け
- リズム
この3つが見た目をよくするポイントです。
第15位 とにかく書く、たくさん書く
「文章を上達させたいなら、とにかく書きなさい」
時間を決め、ブログ、日記、メールなどなんでもいいので書いていきましょう。
自転車に乗りたいと思ったら、練習しないとできません。書いて、自分をほめてあげましょう。
第7位 接続詞を「正しく」使う
接続詞は「使いすぎ」も「使わなさすぎ」もダメ。
正しく接続詞を使って文章をわかりやすくする。
しかし、逆説の接続詞は前後のつながりをよく考え、削るとどうなるかを考えて使うようにするといいとあります。
ナビゲーターとしてできた本
『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の40位までのランキングを文章にする作業は分担作業。
1位から20位までは、藤吉さんが担当、21位から40位までを小川さんが担当され、書かれています。
また本書の中にあるコラムもお二人が別々に作成。
その別々のコラムを統合する時に、小川さんの一部のコラムは削除。小川さんは、少しガッカリされたそうです。
この本の中に掲載されていないまぼろしのコラム、一体どんなコラムだったのか気になります。
この本を書かれる中で、お二人のルールがあったそうです。
そのルールが以下です。
- お二人の意見はいわない
- ナビゲーターに徹する
- 説得力をもたせる
- 著書の言葉を正しく伝える
- 情報としての信頼性をもたす
このルールをもとに、藤吉さんと小川さんは『文章術のベストセラー100冊」著者の裏方として書かれています。
著者になったつもりで書かれた本だといわれています。
著者 藤吉さんと小川さんの作成 苦労話
『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』では、例文作りに苦労されたそうです。
あまりにも変な文章では伝わらない。
少し誇張した例文もあるそうで、こんな文章を書く人はいないかもしれないと苦笑。
この本はあなたの好きな本を見つける入口
著者 藤吉さんと小川さんは、この本の使い方を示されています。
「あなたが気になるところから読んでいい本です。」
ランキング形式ですが、あなたが文章を書くときにわからない、知りたいと思ったところから読みすすめられます。
さらに、「この本を入口にあなたの好きな本を見つけてほしい」とも言われています。
この『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の中では、ベストセラー100冊の著者の言葉で表現されています。
あなたはどの著者の言葉が気になりましたか?
こんな言葉を使われている、もっと〇〇さんの本を読んでみたい!
そんな言葉を探しながらこの著書を読み進めてみてはどうでしょうか?
ライターを目指すあなたにアドバイス
藤吉さんと小川さんのオススメは、
- 文章術の本だけではなく、小説を読む
- あなたが志すジャンルで活躍されている人の本を読む
- 辞書を引くと正確に伝えられる(語彙力が鍛える)
- 目指す著者の文章を写経する
小説は比喩の使い方が素晴らしい。
読んでいると情景が浮かんできます。
また、あなたの志すジャンルで活躍されている人は、あなたの先輩。
先輩から学ぶことは多いです。
さらに、辞書をひくとそこに書いてある類似語、同音語などの勉強ができます。
(本書 12位 語彙力をつけろ、辞書を引け
語彙を豊富に知っていると、理解力が深まる。頭の中で考えていることを適格に選び、表現できます。)
まとめ
著者 藤吉さん、小川さんはこの本『文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとまめてみた。』を作成された後で、ライターとしての再確認ができたと話されています。現在は、さらに文章を書く作業に気をつけるようになったそうです。
私もまずは基本を理解し、アウトプットすることが大切だと感じます。
理解は出来ていても、実行に移せなくては本を読んだだけで終わってしまいます。
藤吉さんと小川さんのは文章術の本を書く著者についてこのように話されています。
「文章術を体系的に表現することはとても大変な作業で、文章術の本を書く著者は本当に素晴らしい。」
私も、文章術の本を数冊読んできました。本当に「これだ!」という本には、数冊しか出会えていません。
今回の本を参考に、文章の基本に戻って書けるようになりたいと思います。さらに、お気に入りの文章術の本と活躍している志すジャンルの先輩に出会うために本を読んでいきます。